「FIREを目指しているけれど、家を買ったらFIREが遠のくのでは?」
持ち家を検討している人や、すでに住宅ローンを組んでいる人にとって、住宅費は大きな悩みです。
特に家族でFIREを目指す場合、
- 住宅ローンを払いながらFIREできるのか
- 家を買うことで投資資金が減ってしまわないか
- FIRE後の固定資産税や修繕費はどうするのか
- 持ち家を「資産」として考えていいのか
など、考えることが増えます。
結論から言えば、持ち家でもFIREは可能です。
ただし、「家を買ったからFIREできない」「持ち家だからFIREに有利」と単純に考えるのではなく、住宅費をFIRE計画の中に組み込んで考えることが重要です。
この記事では、持ち家でFIREを目指す場合に考えておきたいポイントを整理します。
持ち家でもFIREはできる?
まず結論として、持ち家だからFIREできないということはありません。
FIREできるかどうかを決めるのは、住宅の有無そのものではなく、
- FIRE後の生活費
- 住宅ローン
- 教育費
- その他の大型支出
- 保有している金融資産
- FIRE後の収入
などを含めた家計全体です。
例えば、同じ1億円の金融資産を持っていても、
「住宅ローンを完済している家庭」
と、
「住宅ローンが3,000万円残っている家庭」
では、FIRE後のキャッシュフローが大きく異なります。
そのため、持ち家でFIREを考える場合は、住宅を単独で考えるのではなく、家計全体のFIRE設計の一部として考えることが重要です。
持ち家がFIREに不利と言われる理由
持ち家がFIREに不利と言われる大きな理由は、購入時にまとまった資金が必要になることです。
例えば5,000万円の住宅を購入すると、
- 頭金
- 諸費用
- 引っ越し費用
- 家具・家電
などにもお金が必要になります。
その結果、投資に回せる金融資産が減る可能性があります。
また、住宅ローンを組んだ場合は、FIRE後も返済が続くことがあります。
FIRE後の収入が減ることを考えると、住宅ローンを含めたキャッシュフローを事前に確認しておく必要があります。
持ち家だからこそ得られるメリット
一方で、持ち家にはFIREとの相性が良い面もあります。
代表的なのが、住居費の見通しを立てやすいことです。
住宅ローンを完済できれば、少なくとも家賃のように毎月の住居費を払い続ける必要はありません。
もちろん、
- 固定資産税
- 修繕費
- 管理費
- 修繕積立金
- 火災保険・地震保険
などは必要です。
それでも、長期間同じ家に住む予定なら、住宅費をある程度コントロールしやすくなる可能性があります。
FIREを目指す人が持ち家で考えるべき5つのポイント
持ち家でFIREを考えるなら、購入価格だけを見るのでは不十分です。
特に次の5つを確認しておきましょう。
① 住宅ローン残高
最初に確認したいのが、FIREする時点で住宅ローンがいくら残っているかです。
例えば、
- FIRE時点の金融資産:8,000万円
- 住宅ローン残高:2,000万円
だった場合、
「8,000万円あるからFIREできる」
と判断するのは早いかもしれません。
住宅ローンの返済額がFIRE後の家計にどの程度影響するのかを確認する必要があります。
② 毎月の住宅費
住宅ローンだけではなく、FIRE後の毎月の住居費を確認しましょう。
マンションなら、
- 管理費
- 修繕積立金
なども必要になります。
戸建てでも、将来的には外壁や屋根、給湯器などの修繕費が発生する可能性があります。
そのため、
住宅ローンが終われば住宅費がゼロになる
とは考えない方が安全です。
③ 固定資産税・修繕費
持ち家では、賃貸では発生しない支出もあります。
代表的なのが固定資産税と修繕費です。
特に住宅は、購入してから数十年住み続ける可能性があります。
FIREを30代や40代で達成する場合、その後何十年も住宅を維持することになるため、将来の修繕費も考えておく必要があります。
④ 家を資産として考えすぎない
持ち家の価値が3,000万円あるとしても、その3,000万円をそのままFIRE後の生活費に使えるわけではありません。
自分たちが住み続けるなら、金融資産とは役割が違います。
そのため、FIRE計画では、
金融資産
と
住宅資産
を分けて考えることをおすすめします。
将来的に売却する、住み替える、賃貸に出すといった選択肢がある場合には住宅資産を活用できる可能性がありますが、最初から「家も資産だからFIRE資産に含めればいい」と考えるのは避けた方がいいでしょう。
⑤ FIRE後も住み続けるのか
もう一つ重要なのが、
「FIREした後も今の家に住み続けるのか」
ということです。
例えば、
- 子どもが独立したら住み替える
- FIREしたら地方へ移住する
- 家を売却して小さい家に移る
- そのまま現在の家に住み続ける
など、選択肢によってFIRE後の住宅費は変わります。
住宅購入時点で「一生ここに住む」と決める必要はありません。
FIRE後の生活まで含めて考えることが大切です。
持ち家の住宅ローンが残ったままFIREできる?
これは家庭によって答えが変わります。
大きく分けると、
「完済してからFIREする」
方法と、
「住宅ローンを残したままFIREする」
方法があります。
完済してからFIREするケース
最も分かりやすいのが、FIREする時点で住宅ローンを完済しておく方法です。
住宅ローンという大きな固定支出がなくなるため、FIRE後の生活費を計算しやすくなります。
一方で、ローン完済のために多額の金融資産を使うと、投資資産が減ってしまうという問題もあります。
そのため、
「ローンを完済すれば必ず正解」
というわけではありません。
ローンを残してFIREするケース
住宅ローンを残したままFIREすることも考えられます。
ただし、その場合はFIRE後の収入とローン返済額をセットで考える必要があります。
例えばFIRE後にも、
- 副業収入
- 配当・利息などの収入
- パート収入
- その他の継続収入
があれば、住宅ローンの返済に充てることができます。
特に家族持ちの場合、完全FIREではなくサイドFIREを選ぶことで、住宅ローンを含めた家計を安定させるという考え方もあります。
判断するときに見るべき数字
住宅ローンを残してFIREするかどうかを考えるときは、
「ローンが残っているか」だけではなく、「FIRE後のキャッシュフロー」
を見ましょう。
例えば、
年間生活費:360万円
住宅ローン:年間120万円
FIRE後収入:年間150万円
なら、
360万円+120万円−150万円=330万円
が資産から補う必要のある年間金額の一つの目安になります。
このように、住宅ローンとFIRE後の収入を一緒に考えることが重要です。
持ち家FIREに必要な資産はいくら?
持ち家でFIREする場合、
「住宅を持っているから必要資産は少なくなる」
と単純には考えられません。
FIREに必要な資産は、まずFIRE後の生活費から考える必要があります。
詳しい必要資産の考え方については、以下の記事で解説しています。

また、4人家族の場合は、生活費だけでなく教育費や住宅費も考える必要があります。

生活費だけで計算してはいけない
例えば年間生活費が400万円なら、4%ルールを単純に使うと、
400万円 ÷ 4% = 1億円
です。
しかし、持ち家でFIREする場合は、
- 固定資産税
- 修繕費
- 管理費・修繕積立金
- 住宅ローン
- 教育費
- その他の大型支出
なども考える必要があります。
そのため、単純に「年間生活費×25倍」で終わらせるのではなく、家計全体のキャッシュフローを確認することが大切です。
住宅ローンを含めて考える
住宅ローンが残っている場合は、FIRE後の年間支出に住宅ローン返済額を含めます。
例えば、
生活費:年間360万円
住宅ローン:年間120万円
なら、住宅ローンだけで年間支出が120万円増えます。
FIRE後に年間100万円の収入があれば、その分を補うこともできます。
このように、住宅ローン・生活費・FIRE後収入を一つのキャッシュフローとして考えることが重要です。
教育費も別に考える
家族でFIREを目指す場合、住宅費と同じくらい重要なのが教育費です。
特に子どもが小さい家庭では、FIREした時点ではまだ教育費が大きくなくても、その後に高校・大学などの支出が発生する可能性があります。
そのため、
生活費
住宅費
教育費
を分けて考えると、FIRE計画を作りやすくなります。
持ち家FIREと賃貸FIREはどちらが向いている?
結論として、
どちらがFIREに正解というわけではありません。
家族構成や資産、住みたい場所、FIRE後の働き方によって変わります。
賃貸でFIREする場合については、こちらの記事で詳しく解説しています。

持ち家が向いている家庭
例えば、
- 長期間同じ場所に住みたい
- 子どもの学校や生活環境を安定させたい
- 住宅ローンを無理なく返済できる
- FIRE後も現在の家に住みたい
- 住宅費の見通しを立てたい
という家庭なら、持ち家は選択肢になります。
賃貸が向いている家庭
一方で、
- FIRE後に住む場所を変えたい
- 家族構成に合わせて住み替えたい
- 大きな住宅ローンを抱えたくない
- 資産を金融資産に集中したい
という家庭なら、賃貸の方が向いている可能性があります。
FIREでは「どちらが正解」ではない
重要なのは、
「持ち家か賃貸か」ではなく、「自分たちのFIRE計画に合っているか」
です。
持ち家でもFIREできます。
賃貸でもFIREできます。
大切なのは、住まいにかかるお金をFIRE計画の中に正しく入れることです。
家族持ちなら「住みたい家」と「FIRE時期」をセットで考える
家族でFIREを目指す場合、住宅購入を単純に、
「FIREを遅らせる支出」
と考える必要はありません。
子どもがいる家庭では、
- どこで暮らしたいか
- 子どもをどんな環境で育てたいか
- どのくらいの広さが必要か
- FIRE後も住み続けたいか
といった価値観も重要です。
例えば、
「住宅費を極限まで抑えて40歳でFIREする」
ことが家族にとって本当に幸せなのか、
「少しFIRE時期を遅らせて、家族が快適に暮らせる家を持つ」
方がいいのか。
これは家庭によって答えが変わります。
FIREは、単純に「一番早く仕事を辞めること」を目指すものではありません。
家族が納得できる生活と、働き方・資産のバランスを作ること
もFIRE設計の重要な要素です。
まとめ|持ち家でもFIREはできる
持ち家だからFIREできない、ということはありません。
ただし、持ち家でFIREを目指すなら、
- 住宅ローン
- 固定資産税
- 修繕費
- 管理費・修繕積立金
- 教育費
- FIRE後の収入
まで含めて考える必要があります。
特に重要なのは、
「家の価値がいくらあるか」ではなく、「FIRE後に住宅を維持するためにいくら必要なのか」
という視点です。
持ち家と金融資産を同じ「資産」として考えるのではなく、それぞれの役割を分けて考えると、FIRE計画がより現実的になります。
そして、
持ち家か賃貸かに正解があるのではなく、自分たちの家族に合った住まい方をFIRE計画に組み込むことが大切です。
あなたの家庭ならFIREにいくら必要?
「持ち家でFIREできるのか?」
という疑問も、最終的には自分の家庭の数字に置き換えなければ判断できません。
- 家族構成
- 現在の金融資産
- FIRE後の生活費
- 住宅費
- 教育費
- FIRE後の収入
によって、必要な資産額は変わります。
「自分の家庭なら、いくらあればFIREできる?」
そんな疑問がある方は、まず自分のFIREラインを整理してみましょう。
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FIREを「いつか達成したい夢」で終わらせず、家族の住まい・お金・働き方まで含めた具体的な計画に変えていきましょう。

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